今回は、ドローン二代民間資格であるDPA(ディーパ)とJUIDA(ジュイダ)についてお話しします。
まず初めに、ドローンの資格について、各資格の概要や特徴について説明し、違いを明確にした上で、プロのドローン操縦士(パイロット)になる上で有利なる資格はどちらなのかについて説明をいたします。
Contents
ドローンの資格について
まず初めにドローンの資格についてです。
現状、取得できるドローンの資格はずべて民間の資格です。
そもそもドローンの操縦には資格は必要なのでしょうか?
その答えは『No』です。
現在、資格や免許を持っていないとドローンを飛行できないという法律は存在しません。(※一部ドローンでは必要になる資格があるものもあります。)
さらには、200g未満のドローンであれば航空法と呼ばれる飛行物体にかかる制限なしにドローンを操縦することができるんですね。
しかしドローンの資格は、必ずしも『必要』というわけではありませんが、多くのドローン操縦士(パイロット)が取得しているという現状があります。
それは一体なぜなのでしょうか。
答えは、『正しい知識の習得』『申請の簡略化』『ビジネスフィールドでの信頼』があるからです。
『正しい知識』という観点に関して言えば、ドローンの操縦はラジコンなどとは違い様々な法律や条例が関わっているという現状が挙げられます。
先ほどの航空法だけでなく、電波法や道路交通法にも気をつける必要があり、法令や操縦技術をしっかり学ばなければ、書類送検されたり、墜落・衝突などの人的な事故により機体を故障させてしまうリスクが存在するんですね。
また、資格による他のメリットとしては、DPA(ディーパ)やJUIDA(ジュイダ)が発行している国土交通省に認められた資格を持っていることで、ドローンの飛行許可の承認手続がスムーズになる点も挙げられます。
ドローンを外で操縦する際、その敷地で操縦してもいいよという許可をその土地の所有者にもらう必要性があります。
その、手続きの際民間資格を有していると非常に簡略されるという分けなんですね。
また、自身でビジネスをする際にも、クライアントや勤め先への信頼獲得の材料になり得ます。
その為ドローンで仕事をする方はより一層ドローンの資格取得はオススメと言えるでしょう。
こうしたドローンの資格ですが、2022年度からは国家資格として導入されます。
現在のドローン民間資格は複数ありますが、その中でも代表的な二つの資格発行団体に一般社団法人ドローン操縦士協会ことDPA(ディーパ)と一般社団法人日本UAS産業振興協議会ことJUIDA(ジュイダ)があります。
以下の項目では、上記二つの団体についての違いや特徴、おすすめについて話していきたいと思いますので、どうぞ最後までご覧いただければと思います。
JUIDA(ジュイダ)とDPA(ディーパ)各民間資格の特徴
ここでは、各資格についての説明を行っていきたいと思います。
DPA(ディーパ)とその資格
まずDPA(ディーパ)の説明です。
DPA(ディーパ)とは一般社団法人ドローン操縦士協会のことを指します。
産業用ドローンの普及とドローン操縦士の育成を目的として、ドローン操縦に関する技術認定ライセンスの発行やドローン操縦技術向上のための教育などを行っています。
DPAでは、国交省認定資格である『ドローン操縦士回転翼3級』という資格を取得できます。
取得するためには、DPA認定校で実施している「フライトコース」と「ビジネスコース」で合計4日間受講することで取得できる仕組みとなっております。
※現在『ドローン操縦士回転翼3級』のみですが、今後飛行レベルにより3級以上の資格が取得できる予定です。
DPAの資格を持っていることにより、飛行許可を申請する際にその申請を省略することが可能となります。
JUIDA(ジュイダ)とその資格
次にJUIDA(ジュイダ)の説明です。
JUIDA(ジュイダ)とは一般社団法人日本UAS産業振興協議会のことを指します。
この団体は、無人航空機の新たな産業・市場の発展を目的として、運行ルールを定めた安全ガイドラインの策定やドローン操縦者の認定を行っています。
JUIDA(ジュイダ)で取得できる資格として『操縦技能証明』『安全運航管理者証明』があります。
一つ目の『操縦技能証明』とは、「無人航空機を安全に飛行させるための知識と操縦技能を有する者」ということを証明できる資格です。
初心者から中級者むけに作成されている「操縦技能取得コース」を修了し試験に合格することで取得できます。
二つ目の『安全運航管理者証明』とは、「無人航空機の運航に関わる十分な安全と法律の知識を有し、飛行業務の安全を管理する者」ということを証明できる資格です。
「操縦技能取得コース」を修了された方のみ受講できる「安全運航管理者取得コース」を修了し、試験に合格することで取得できます。
JUIDA(ジュイダ)の資格を持っていることにより、DPA(ディーパ)同様に飛行許可を申請する際に一部簡略することができます。
細かな手数料等は以下の通りです。
手数料一覧
- 操縦技能証明証交付申請手数料…22,000円(税込)
- 安全運航管理者証明証交付申請手数料…16,500円(税込)
- 個人準会員年会費…5,000円(税込)
DPA(ディーパ)とJUIDA(ジュイダ)の違い
ここでは、DPA(ディーパ)とJUIDA(ジュイダ)の資格の違いについてお話ししていきたいと思います。
結論、DPA(ディーパ)とJUIDA(ジュイダ)の認定資格の違いは二つあります。
具体的には『技術認定に含まれている飛行形態の内容』『座学・実技どちらかに重点を置いている』です。
国土交通省航空局が定めている技術認定は全部で9項目あり、以下の通りです。
国土交通省航空局が定めている技能認証
■人又は家屋の密集している地域の上空
■人又は物件と30mの距離が確保できない飛行
■進入表面等の上空の空域
■地表又は水面から150m以上の高さの空域
■夜間飛行
■目視外飛行
■催し場所上空の飛行
■危険物の輸送
■物件投下
上記9つを踏まえ、DPA(ディーパ)の資格は9つ全て該当しているのに対して、JUIDA(ジュイダ)は「夜間飛行」「目視外飛行」「物件投下」以外の6つが該当しています。
また、DPA(ディーパ)とJUIDA(ジュイダ)の認定校にはそれぞれ重点をおく点に違いがあります。
DPA(ディーパ)の認定校は、個別指導が多く実技内容もかなり実践に基づいた内容となっているようですね。
そして、JUIDA(ジュイダ)の認定校は、座学中心のカリキュラム制度になっており広範囲の法的知識を学べる点が強みになっています。
料金に関しても多少の違いがあり、DPA(ディーパ)は一律に定まっていますが、JUIDA(ジュイダ)は認定スクールによって料金が異なっているようです。
プロのドローン操縦士(パイロット)に有利な資格
さて、この項目では『プロのドローン操縦士(パイロット)になるのに有利な資格』についてお話ししていきたいと思います。
上記の項目でもお分かり頂けた通り、それぞれの協会には特徴がありました。
結論、プロのドローン操縦士(パイロット)を目指すのであれば『DPA(ディーパ)』の認定スクールをお勧めいたします。
その理由は、実践に重きをおいたカリキュラムという点と技能認定9項目すべてあてはまるからです。
せっかくドローンスクールに入りお金を払ったにもかかわらず、シミュレーションの時間や他の参加者の操縦をみている時間が多く飛行技術が身につかなかったなどの体験談をよく耳にします。
後悔しないドローンスクール選びをするためにも、各教会・各スクールをしっかりと比較して自身の目的にあったスクールを選んでいただければと思います。
最後に
いかがだったでしょうか。
今回は、ドローン操縦士(パイロット)になるために必要な資格や免許の種類、ドローン操縦士の年収、スキルアップに必要なドローンスクールなどの情報をお伝えいたしました。
ドローン操縦士(パイロット)の需要は急速に高まっており、将来性は大いに期待できると言えるでしょう。
これからも、ドローンに関する最新情報や技術紹介を行なっていきますので、ぜひご覧いただければと思います。
それではまた次回の記事でお会いしましょう。