皆さんこんにちは〜。
ドローン操縦士(パイロット)のドロ助です!
最近少しずつ暖かくなってきましたが、まだまだ油断はできない気温ですよね。
さて、今回は『農業用ドローン』についてご紹介したいと考えております。
まず、農業ドローンの背景、活用方法などからお話をして、実際導入されている農業ドローンの種類・価格を詳しくお伝えいたします。
このブログを見れば、あなたも農業ドローンについてすっきりと理解ができると思いますよ!
早速、見ていきましょう〜。
Contents
農業ドローン導入の背景
まず初めに農業ドローン導入の背景をお話します。
近年、少子高齢化現象や若者の田舎離れにより農業従事者のほとんどが高齢化・人手不足に陥っている状況にあります。
それゆえ、広大な農地が余っているのに対して高齢者の方達が作業を行うのは非常に困難で、離農してしまう方も少なくないとのこと。
実際、我々の世代でも農業を生業とする人はごく僅かで、会社に勤めている方が大半を占めていますよね。
しかし、そこに現れたのが今回お話する農業ドローン!
ドローン技術を用いれば、作業が簡略化されるだけでなく、誰にでも楽しみながら農作業ができるようになるんですね。
その影響で、高齢者の負担が減るだけでなく、テクノロジーを用いた農業に関心を抱いた若者も農業に参入し始めているそうですよ〜。
活用方法
さて、この項目では具体的にどのような用途で農業ドローンが使われているのか見ていきます。
冒頭部でも述べたように、農業用ドローンを導入する最大の目的は農作業の効率化でした。
若者が農業から離れてしまう原因として、「作業が大変だから」が上位に来るように、農作業は広大な面積に対してさまざまな作業が伴う仕事です。
土地の管理から、作物の種まき、成長管理、収穫、出荷・加工作業などなど人の手こなすには大変な量の作業を、年中繰り返し行う必要があるんですね。
ここにドローン技術を用いると、より少ない時間でより効率的に作業が行えるんです!
例えば、種まきや農薬散布などは投下機能を備えたドローンによって行えますし、土壌管理や土地計測に関してはセンシング技術を兼ね備えたドローンによって作業を実行することができます。
このように農業用ドローンを使用することで、効率的により多くの作業が行えるだけでなく、高齢者さんでも簡単に行うことができるため、農業の問題点である「高齢化」や「人手不足」「ハードな仕事」という要素を緩和することができるんです。
その他、重機が入れないような狭い場所でも持ち運んで作業が行えたり、夜間での作業が可能になったり、さらには農作物の状態や作業工程をデータ管理できたり、それらの作業がいつでも行えるなど、農業ドローンを導入するメリットはたくさんあります。
これぞスマート農業と言われるやつですね!
農業ドローンでできる作業
さまざまなメリットがあることがわかった農業用ドローンですが、具体的などのような作業が可能なのでしょうか。
今現在、開発段階も含めて農業ドローンで可能とされている作業の例は以下の通りです。
- 農薬の散布
- 肥料の散布
- 収穫物の運搬
- 種まき
- その他
順に見ていきましょう!
農薬の散布
まず、農薬の散布ですが、これは読んで字の如く、農薬を積載して空中から散布するドローン作業です。
従来使用されていたヘリコプターや小型飛行機よりも低価格で手軽に作業できることが特徴なんですね。
加えて、ヘリコプターで農薬を散布するよりも至近距離で農薬が撒けるため使用する農薬の量を削減することもできるので品質にも良い影響がありますよね。
肥料の散布
肥料散布は、農薬散布と同様に、肥料を積載して上空から肥料を散布するドローン作業です。
こちらもより手軽に作業が行えるので、山間地域などの作業がしにくい所でもその効果を発揮しています。
また、最近ではその体積的な問題から液状のものではなく粒状の肥料が主流となっているようで、積載量や価格といった観点からドローンの技術の向上が求められているようです。
収穫物の運搬
収穫物の運搬は、その畑で取れた収穫物をまとめ、集荷施設へ運搬する作業です。
育った農作物を収穫し、運搬するのはかなり体力が求められる作業で、実際高齢者の方々でも回収が追いつかなくて残った野菜を次の土壌の肥やしにしてしまうことが増えてしまうのだとか。
そこで、積載量の高いドローンによって農作物運搬の作業を手伝うことで、常に最短距離の運搬が可能となります。
しかしまだ課題も残っており、農作物を十部に乗せるための運搬の最大積載重量や、初心者でも扱える安定した自動操縦技術、繰り返し使用するためのバッテリーの持続技術などが依然として開発途中のようですね。
そのため、メーカーの技術発達と農業従事者の操縦技能向上といった双方の課題解決が必要となっているのが現状です。
農業用ドローン自体の性能と操縦者の技術向上という両面の解決が求められます。
種まき
種まきは、ドローンを使用して農作物の種子を運び、等間隔で撒く作業です。
農薬や肥料の散布と同様にドローンによる運搬にはなるのですが、その特徴としてはドローンの低空飛行とAIによるセンシング技術を用いることで、地中に埋めることができるとこ路が挙げられます。
実際に、操縦者がいらない無人機での種まきはすでに行われており、今後はより均一間隔で種子をまくことができるかの技術の開発が求められているようです。
その他
その他、ドローンが可能な技術として「害獣発見及び監視」などがあります。
農作物に群れる野生の動物の体温を検知し時には超音波などで追いやることもできるそうです。
このように、時間・空間による作業の労力を簡易化し、さらに効率化することで人手不足や高齢化への手助けができているんですね〜。

導入に必要なもの・値段
様々な作業ができるのが農業ドローンの魅力ですが、心配なのは仕様に当たる手続きや価格ですよね。
そこで、この項目ではそれぞれについて説明させていただきます!
資格や使用にあたる注意について
実は、ドローンに操縦免許はないので、農業用ドローンを操縦するにあたっては、必ず無くてはならない免許というのはないんですね。
つまり、技術さえあれば誰でも使用可能ということになります。
しかし、ここで重要になってくることが航空法です。
国土交通省が定める『航空法』によって特定の空域と飛行方法をとる際には、許可承認を取るように定められているため、然るべき手続きが必要なんですね。
具体的には、ドローンを農作業に使用する場合、航空法の「物の投下」と「危険物の輸送」といった二つの項目に該当するため、その許可申請が必要になってきます。
その許可申請において、以前私が紹介したドローン協会が定める資格を有していると免除されたり、手続きが簡易化されるので、使用を検討している人は安全のためにもぜひ資格取得を検討してみてはいかがでしょうか。
実際、航空局へ申請をする場合にも、ドローンに関する知識及び10時間以上の飛行実績が求められるため、ある意味実績は必要なんです。
先日からご紹介しているドローン協会スクールでは、実際に農業活用を念頭においたコースを導入してる場合もあるため、ドローンの基本技術・知識だけではなく、農業ドローンに特化した練習も可能なんですね。
加えて、法規制外ではありますが、安心・安全なドローン操縦を目的として農林水産省や農業ドローンメーカーなども取り組みを行なっています。
農林水産航空協会では、技能認定や機体の登録、事業計画書の提出をすることが推奨されていたり、農業ドローンメーカーではその企業のドローン講習会などを開催しているところもあります。
後ほどご紹介しますが、農業用ドローンはかなり高価なものになっていますので、ルールのみならず、技術・知識は入念に準備が必要です。
値段
続いて気になる値段のご紹介です。
結論、用途や搭載されている機器によって値段はまちまちなのですが、専門機ということもありかなり高めの値段設定になっています。
安心・安全の観点から農業用ドローンは、100万円から300万円が相場と言っていいでしょう。
機体価格の具体例
- EAMS ROBOTICS (イームズロボティクス)の「エアロスプレヤーAS5Ⅱ 」が70万円
- DJI(ディージェーアイ)の「AGRAS MG-1」が180万円前後
- YAMAHA (ヤマハ)「YMR-08」約225万円
- ENROUTE (エンルート)「AC1500」220万円から250万
- NILE WORKS (ナイルワークス)「自動飛行農薬散布マルチコプター」約350万円
まとめ
いかがだったでしょうか。
今回は、農業用ドローンについて様々な観点から述べさせていただきました。
最初に高齢化と人手不足をしているという農業の背景からのべ、次に農業ドローンの関わり方、具体的な作業へのコミット方法、農業ドローン導入にあたっての注意点、最後に価格と具体的な機体紹介といった流れでご紹介しましたね。
以上のことからお分かりの通り、日本の第一次産業従事者は年々減少傾向にあります。
ドローンをはじめとするIT技術・IoT技術の発展により様々な解決方法や活気的なシステムが作成されていることは事実です。
しかし、一番大切なのは常に若い世代が注目することだと思います。
これを機会に一人でも多くのドローンパイロットが生まれ、農業だけでなくあらゆる場面で活躍することを私は祈っております!
そのために必要な記事をこれからもバンバン更新していきますので、ご覧いただければ幸いです。
