公共事業 ドローン

ドローンテクノロジー

公共事業にドローンはどんな風に活用されているの?日本のドローン活用事例と今後について徹底解説。

IT技術の発展とともに小型で機能的なドローンはビジネスシーンに幅広く活用されるようになりました。

民間企業だけでなく、次世代の技術としてのドローンは多くの公共事業、自治体からも注目を集める存在となっています。

特に、地方においては、過疎化が進み労働人口の減少は歯止めが効かず大きな問題となっています。

現在、各自治体や公共事業においてドローンはどのように利活用されているのか?

また、今後ドローンはどのように活躍の場を広げていくのか?

実際の事例などをもとに解説いたします。

 

消防の場で活躍が見込まれるドローン

まず紹介するのが、消防防災現場で期待されているドローンの活躍です。

火災現場は人が近づくことが困難なケースが多く状況を上空から確認し、適切な指示を出すための道具としてドローンを導入する動きは世界各国で活発になっています。

また、山間部の要救助者の捜索活動や、台風や大雨、地震といった水災・土砂災害等の大規模災害が発生した際の被害状況確認などで活躍が期待されています。

例として、2019年10月に発生した台風19号による豪雨は、大型河川の堤防決壊など多大な被害をもたらしましたが、その被害状況確認にドローンが活用されました。

堤防決壊など、人が近づけない地域や危険性が高い地域において、迅速な状況把握にドローンの活用は必須であるといえます。

消防本部のドローン保有率は2017年の9.6%から年々増加しており、2020年6月には27.7%まで増加しました。

日本の消防は地方自治体が受け持つと定義されているが、各自治体の温度感は異なっており、一律に国の意向が反映さてはいない状況である。

しかしながら、消防庁では有効な消防力の一つとしてドローンを認識しており、早期から『消防ドローン』の普及を推進している。

2016年には緊急消防援助隊の機材として、埼玉県さいたま市と千葉県千葉市の消防局に試験的にドローンの導入を実施。

また、2018年からは全国20の政令市の消防本部に無償使用という形で導入を開始している。

消防本部と並ぶ消防組織として消防団が存在します。

消防庁では、この消防団にもドローンの導入を推進するために、2017年から全国の消防学校に対し、消防団の訓練用にドローンを無償で貸与している。

消防団にドローンの有効性を理解してもらうために、消防団員にドローンの訓練も実施しています。

 

日本初ドローン導入の消防隊

日本で全国で初めてドローン隊を結成したのは静岡県焼津市です。

2019年から8名の方が第一期生として飛行訓練を実施しています。

2020年ドローンで出初め式の一斉放水を上空から撮影する様子が公開され、そこから「SKY SHOOT(スカイシュート)」というチーム名が命名されました。

また2期生として4名の女性隊員を含む8名がチームに加わり、全隊員がドローンパイロットの資格を有しています。

ドローンは4機保有しており、市内を4つに分けた各方面隊に1機ずつ配備されています。

さらに2021年には大規模火災や災害時に出動する体制を整えるため、車の上部からドローンが離着陸できる消防指揮車が導入されました。

車内には運搬スペースとドローンから送られてくる映像をモニタリングできるカラーモニタが装備され、災害時の悪条件下の現場でも活動できるようにチューンされています。

車の上部には広いドローンポートが設置されており、もう一つ配備されている稼働タイプの地面に設置可能なポートは、裏面をホワイトボードとしても活用できます。

 

ドローンアドバイザー研修

消防におけるドローン操縦士不足という課題を解消するために、ドローン運用アドバイザー研修を実施しています。

ドローン運行に関与し、消防本部で指導的立場にある消防員を対象とした研修です。

ドローンの飛行技術や空撮技術はもちろんのこと、ドローンからの映像のリアルタイム伝送、災害を想定した訓練など、3日間に及ぶ実践的な訓練を経て研修者をアドバイザーとして認定するものです。

消防庁は2019年度を初年度として、15人の消防職員を招集し研修を実施し、2020年以降は15名ずつ年2回の研修を行い、5年間かけて135人のアドバイザーの養成を目標としています。

消防現場におけるドローン導入によるメリット

ドローンを導入するメリットとして、防災ヘリとは異なり低予算で導入できることや、サイズも小さく持ち運びや異動に便利という利点が挙げられます。

そのため防災ヘリが財政上導入することが困難なケースであってもドローンであれば低予算で導入でき、防災ヘリの代用として活用することが可能です。

これからの日本においてドローンの導入さらに拡大することが見込まれているため、有事の際にドローンを活用するルールを定義し、国をあげて災害時のドローン活用を後援しています。

地域自治体におけるドローン導入に向けた動き

これまで映画やテレビ番組の空撮、さらには個人の趣味として使われている印象が色濃かったドローンですが、その状況は大きく変わりつつあります。

安全・安心な運用を実現するためのルール整備も着実に進み、産業利活用へ向けた取組が全国の自治体や企業で進められています。

ドローンの利活用により広がる可能性は、さまざまな地域課題を抱える地方自治体がとりわけ熱い視線を注いでいます。

「空の産業革命」の実現を目指して国や自治体が積極的にドローン運用を推進しています。

2020年代の前半には、都市部でのドローン配送の実現に向け法整備が進んでいます。

 

【長距離配送】福島県

福島県は福島イノベーション・コースト構想を軸に福島ロボットテストフィールドを始め、災害対応や物流・インフラ点検等の分野で活用が期待されるロボットやドローンの研究開発・実証試験を積極的に呼び込んでいます。

また2017年1月には南相馬市では、完全自律飛行ドローンの長距離荷物配送に世界で初めて実現に成功しました。

 

【宅配サービス】千葉市(千葉県)

千葉県千葉市ではドローンによる配送サービス の実証実験をたびたび実施しています。

千葉市のドローン配送の構想は、幕張新都心に近接する東京湾臨海物流倉庫から、海上や河川の上空をドローンで飛行し、幕張新都心内の高層マンション群まで物資を運ぶというものです。

2016年4月、11月の実証実験では、物資運搬や垂直飛行をドローンで成功させました。

さらに、2017年12月に市内3カ所に飛行実験場としてドローンフィールドを設立し、民間企業に無料貸与を実施し活動を支援しています。

 

【配送】伊那市(長野県)

長野県伊那市では、国内初自治体によるドローン配送サービス「ゆうあいマーケット」が運用されています。

伊那市は3000m級の山々に周囲を囲まれた地方都市です。

慢性的な問題として、中山間地域に集落が広い範囲に点在し高齢者も多く、病院や買い物に行くにも移動手段がなく生活が困難な状況を抱えています。

法律上、ドローンを住宅の上に飛ばすことができないため河川の上空を飛ばすことで実現しました。

昔は河川を船で物資を運送していたが、運ぶ道具が船からドローンに変化しただけである。

伊那市は天竜川や三峰川などの大きな河川が存在し、川沿いに集落が発展してきた歴史があり、河川の上空で物資を運搬するのは、理にかなっているそうです。

今度の課題としては、採算が赤字な状況であるが、あくまで行政サービスの一環であることが重要でそこに住み続けたいと思ってもらわなければならず利益優先にすることができないということ。

一方で、配達の際に病気などの安否確認や高齢者の話し相手ができ寂しさを紛らわすことができるなど、福祉的な利点も存在するため今後の動向に注目が必要です。

 

【農林業+観光】あきる野市(東京都)

あきる野市では農林業や観光でドローンを活用しています。

農林業においては、農業振興会などと連携し、野生鳥獣の生息状況や農作物被害などの調査をドローンを用いて行っています。

観光業では、あきる野市を紹介するコンテンツをドローンを用いて上空から撮影したものを利用し数多く作成しています。

 

【作業の大幅効率化】真庭市(岡山県)

真庭市では林業に情報通信技術を活用するために2013年と早い段階からドローンを導入しています。

森林資源情報を森林組合と市役所でシェアできるネットシステムをつくり、森林上空をドローンで撮影し、資源を監視しています。

ドローンを活用することで、以前まで時間がかかっていた作業が1分ほどの画面操作で済ませられることが可能になり効率化を実現しました。

 

【産業振興】大分県

大分県はドローン産業振興に注力しており、2017年6月には大分県ドローン協議会を設立し、セミナーやドローン関連の開発支援を行っております。

他にも、観光地をドローンなどで撮影し海外向け観光PR動画Welcome Oita Wondersを作成し、YouTubeなどに公開しています。

大分県佐伯市では、農業従事者のやりがいにも関与しようとしています。

農業従事者は高齢者比率が高く、免許返納を行っている方が多く、集荷した農作物をトラックなどで輸送することができなかった。

しかし現在ではドローンに野菜を積載し、道の駅などへ運送することを実証を始めています。

 

公共インフラへの貢献

河川や港湾、道路橋、トンネルなどの公共インフラは、高度成長時代に整備されたもの大半であり、老朽化が懸念されている施設が多く存在します。

安全を維持するためには早期点検と修理が必要ですが、数が多いことや市町村が管理者であり、財政面、技術者不足が課題となっています。

 

始まっているインフラ点検利用

2018年調べになりますが、市町村が管理する主な公共インフラとして、橋梁(2m以上)約47万橋 、トンネル約2300本、舗装道路約2,046㎢(66%)、管渠下水道約32万km、下水処理場約1,760か所、公営住宅約85万か所、公園約7.6万か所。

上記を見ると安全管理がいかに市町村に依存しているかが見えてきます。

一方で市町村の土木・建築部門における職員の数は、2005年度の10万5000人から年々減少傾向にあり、2017年度では約9万人まで減少しています。

少子高齢社会の現代においてインフラの長寿命化は、社会のサスティナブルな発展への手段の一つであり、予防保全の重要性が注目されています。

スムーズな点検修理を促進するには、ドローンなどの最新の技術を導入し効率化を進めない限りは不可能です。

インフラ点検におけるドローン導入の歴史は比較的古く、2017年に静岡県が藤枝総合庁舎を対象にドローンで外壁面を空撮で情報収集を実施しています。

高所作業車とゴンドラ等を使用する今間までの調査方法では5日間程度必要であるが、ドローンを活用すると1日で調査が完了します。

調査期間の短縮とコスト削減が実現でき、効率化を疑う余地はないかと思います。

 

まとめ

いかがだったでしょうか?

消防の現場では、大規模な災害が発生した際に備えドローンを導入することが進んでいることが分かります。

また、各自治体においては、労働人口の減少とともに圧倒的に不足している配送業への期待、林業や漁業、農業といった広大な土地で人が行うには時間がかかる事業に対してドローンの活躍が期待されています。

・消防ではドローンの活用のために、全国への配備とパイロットの技術向上が推進されている

・ドローンの導入は民間のみでなく各公共事業においても活用のシーンが増加している

・官民が協業することでスピード感は加速し今までにないサービスが実現するポテンシャルを秘めている

ことが分かります。

今後もドローンの活躍の広まりから目を離すことなく、新しいチャンスを逃さないようにしましょう。

ではまた。

おわりに

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