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スーパーシティ構想にまつわるドローン戦略特区とは?ドローンの活用を推進する地域と今後について徹底解説します!

体調が優れないある日、スマートフォンアプリでかかりつけ医師の診断を受け、そのまま自宅で静養していると、ドローンが軒先まで医薬品を届けてくれた。

別のある日、仕事で市役所に行く時間がなかったが、デジタル化された住民IDを使って必要な行政手続きはスマホで完結。

町中に導入された自動運転バスによる移動もスーパーマーケットでの買い物も、すべて顔パス(顔認証)、デジタル地域通貨によるキャッシュレス決済で済んだなど。

これは何十年も先の未来都市の話ではない。

国が強力に後押しをし、2030年ごろの社会を先行して実現するスーパーシティ構想にあるものです。

今まさに全国の自治体が動き出しています。

スーパーシティ構想

AIやビックデータを活用し、都市の基盤を根本から改革する「スーパーシティ構想」の実現に向けて、2020年5月に「国家戦略特区法」通称「スーパーシティ法」が可決されました。

内閣府は国家戦略特別区域を公募して、春頃には選定地域が発表される予定です。

指定された自治体は、必要な規制緩和の特例を求めることができるようになります。

ドローンは空の産業革命と呼ばれ、さまざまな分野への活用が期待されている技術です。

日本政府では、その技術を国家戦略として推進しており、その拠点をドローン特区として認定しています。

特区に認定された地方自治体は、地方創生特区とも呼ばれ、経済活動だけでなく、日本が直面する社会問題にも役立てようとしています。

まず、ドローン特区とは何でしょうか?

そのことを説明するためには、国家戦略特区について説明しなければいけません。

ドローン特区とは、国家戦略特区のひとつになるからです。

ドローンなどの新しい技術は、活用したくても電波法や航空法などの制限を受けます。

そこで特区として地域を限定することで規制緩和を行い、さまざまな用途でドローンを活用されることが可能になりました。

まず簡単に、国家戦略特区について説明し、認定された地域を一覧で紹介します。

国家戦略特区について

国家戦略特区はアベノミクスに代表される、規制緩和・制度改革プランになります。

国・地方・民間が一体となって「世界で一番ビジネスがしやすい環境」を創出することが目的です。

平成25年度に関連する法律が制定され、平成26年度に最初の地域が指定されます。

平成31年3月現在、その数は10区域になります。

各区域ごとに国家戦略特別特区会議が置かれます。

この手法により、従来のボトムアップ型(自治体・団体が計画を国に提案し、国がそれに認可を下ろす)に比べ、格段にスピードアップが可能です。

例えば、ドローンを使った新しい産業を行いたくても、国に認可してもらう為には時間が必要です。

法律を作る必要もあるでしょう。

ですが、国家単位ではなく特区でなら、その規制緩和はスムーズに行えるのです。

国家戦略特区には、ドローン以外にもさまざまなメニューが存在します。

ドローン特区は近未来技術特区のひとつであり、ここでは他にも自動運転なども含む新しい技術を導入していく試みです。

ドローンの活用が期待されている分野

ドローンは新しい技術であり、これからさまざまな分野で活用が期待されています。その一例をご紹介します。

・配送
A地点からB地点まで、物を運ぶことはこれまで人の手で行われてきました。

ドローンを使えば、パイロットがプログラムされた地点を指定することで、物の配送が可能になります。

問題になるのは、運べる重量です。重いものを運ぶためには、バッテリーなど解決しなければいけない問題がありますが、薬など軽量なものから実施されていくでしょう。

・測量
すでに活用されているジャンルです。測量用の特殊なドローンとソフトウェアで、これまでよりも正確て早く測量することが可能になっています。

すでに建築関係の会社には、ドローンを専門としたセクションを構える所も少なくありません。

・農業
GPSを使用することで、農薬散布などを正確に行うことが出来ます。ラジコンヘリ(正確にはコレもドローンです)を使った目視での散布よりも、間違いが少ないといえるでしょう。

・警備
なるべく少ない人員で、広い場所を警備するには、監視カメラだけでなくドローンも併用することが行われています。

すでに、大手のセコムでは、敷地内に人が侵入すると、自動的にドローンが飛んでいき、死角の少ない上空から撮影するサービスが提供されています。

・人命救助
人の踏み込めない場所や、高所からの広い視点を活かしたものです。遭難者の発見などで、活用が期待されています。

・設備点検
ダムやビルなど、人の目が届きにくいインフラ整備に期待されています。

ドローン特区に力を入れている地域

国家戦略特区10のうち、特にドローンに力を入れている特区は以下の4つです。

・宮城県仙台市

・秋田県仙北市

・千葉県千葉市

・徳島県那賀郡那賀町

この4つの区域が、具体的にどのようなドローン活用をしているか見てみましょう。

宮城県仙台市のドローン特区プロジェクト

2011年の震災後、社会企業・女性企業が増加している仙台市。国家戦略特区に指定されると、積極的に活用しています。

「女性活躍・社会企業の為の改革拠点」として位置づけられ、「社会企業」「女性活躍」「近未来技術実証」「医療」「公共空間利用活用」などを行っています。

さらに、これからも規制改革の幅を広げていくようです。

防災・減災分野での活用

東日本大震災の経験を踏まえて、2020年までにドローン技術を活かしたプラットフォームの構築を行う予定です。

大津波警報を受けると、ドローンが自動離陸し、逃げ遅れた人への呼びかけなどを行います。

地震で交通が遮断した際の、医薬品の搬送なども実験されています。

ドローンレース「JAPAN DRONE NATIONALS」

2017年にドローンレース「JAPAN DRONE NATIONALS 2017 in SENDAI」を開催しています。2日間で1,389人を動員し、大盛況となりました。

球殻ドローンで橋梁の撮影と点検

ドローンの周りを丸くガードする球殻ドローンを使って、近接で橋梁を撮影し点検を行う検証実験が行われています。

そのために、より鮮明な電波を合法で使用するための、特区制度を利用する予定です。

ドローンテックラボコンソーシアムの設立

地元企業や大学などを中心に、ドローンテックラボコンソーシアムを設立しています。

ドローンに関する技術的課題の解決や、サービスの事業化及び協業の推進等を図ることが目的です。

秋田県仙北市のドローン特区プロジェクト

秋田県泉北市には、日本一深い湖である田沢湖や玉川温泉、乳頭温泉などの観光地があります。

2005年に合併により誕生し、市の面積の半分以上が国有林というのも特徴です。

仙北市の位置づけは「農林・医療の交流のための改革拠点」というものです。具体的な施策を見ていきましょう。

ドローン飛行エリアの設定

仙北市は広大な国有林野を活かすことで、森林の再生と地域経済の活性化につなげようとしています。

例えば、600平方メートルのエリアに家畜を放牧し、加工施設を作るなどです。

森林エリアはドローンを飛ばすにも最適です。

森林でもしドローンが落下しても、人に当たる事故につながる可能性は低く、自立飛行の技術実証を行う場所として、ドローン飛行エリアに設定しました。

ドローンインパクトチャレンジアジアカップ

2016年には日本で初めての国際競技大会「ドローンインパクトチャレンジアジアカップ」が開催されました。

特徴的なのは、参加者にアマチュア無線の資格がなくても、申請すれば即日で発給まで行えることです。

これは、特区の制度を利用したもので、従来の日本の制度では複雑な書類と、長い期間が必要でした。

大会では、最高速度150km/hのレースが行われ、熱いデッドヒートが繰り広げられました。

イベントは大いに盛り上がり、ドローンレースはこれから世界規模で活発になることが予想されます。その日本での第一歩が仙北市で行われたのです。

仙北インターナショナルドローンフィルムフェスティバル

ドローンで撮影された動画を募集し、優れた作品に賞を与えるイベントです。

海外からも応募され、2回めとなる2019年年には116作品の応募がありました。

当日のイベントには「マイクロドローンプログラミング体験」などがあり、仙北市のドローンへの教育や人材育成への熱意が感じられます。

近未来技術体験プログラム

ドローンの教育を学べる人材育成プログラムが行われています。

内容は知識を吸収する座学から、飛行体験、自動航行デモ飛行見学などとなっており、参加費は無料です。

参加者には修了証が発行されるこのプログラムは、県内の民間企業である東光鉄工と連携して行われます。

自然との共生

活火山である秋田駒ケ岳の観測や、山菜取りや雪山登山での遭難事故にドローンを活用することが検討されています。

また、クマやニホンジカなどの行動を調査し、人との遭遇を避ける試みが提案されています。

千葉県千葉市のドローン特区プロジェクト

千葉市のドローン特区プロジェクトは、幕張地区など都市部での活用が特徴的です。

高層マンションを対象にした配送サービスや、セキュリティへの利用、薬の配送などを、実用化を目指しています。

アマゾンや楽天などと提携し、もし実現すれば世界初の取り組みとなります。東京オリンピックに合わせて、未来都市をアピールすることができるでしょう。

重量が課題のドローン配送

幕張の高層マンションの間にある公園に、ドローンが着陸できるエリアをつくり、荷物を届ける内容になっています。

問題は人口密集地ですので、落下した場合事故につながる可能性が高いこと、そして、海上に落下した場合は、荷物を失ってしまうことです。

そのため、配送ドローンの開発や、自立制御システムの研究を行っています。着陸基地ができる場所にも立入禁止エリアを設け、人間と接触する事故を防ぐ計画です。

もし実現すれば、コストが高い高層マンションへの配送が容易になります。時間短縮ができ、業務効率が上昇する画期的な手法となるでしょう。

高齢化社会を見据えた薬の配送

薬は軽量で小さいので、ドローンを使った配送に適しています。

もし、ドローンで薬を配送することができれば、高齢者が病院まで往復する必要が減ります。

これは、高齢者ドライバーの増加などが問題になっている現在の高齢化社会では、注目すべきことでしょう。

オンラインでの服薬診断は、現在「医療資源の乏しい特定の区域に居住する者」に対してのみ認められていますので、千葉市などの都市部で実施されれば、薬をもらうために長距離を移動する高齢者が全国的に減っていくはずです。

ドローン導入への積極性

ドローンの試験飛行ができる、ドローン飛行エリアを設定しています。

千葉に事業所を持ち、ドローンを活用した事業や、技術開発を行う法人が利用可能です。

また、ドローンワンストップセンターを設立、ドローンを活用したい民間の窓口として集中管理することが可能になります。

官民が一体となったドローン産業を導入するのに積極的な姿勢が伺えます。

徳島県那賀郡那賀町のドローン特区プロジェクト

徳島県の南部に位置する、人口8000人ほどの町が那賀町です。「日本一ドローンが飛ぶ町」として、ドローンを地方再生のまちおこしとして特区認定を受けました。

ドローン推進室という新しい部署を新設し、町ぐるみでドローンを推していく計画です。

林業や過疎化対策としても期待され、国際ドローン展にも出展、ドローンマップの作成や鳥獣被害対策への実験など、那賀町の取り組みが注目されています。

ドローンが日本一飛ぶ町へ

ドローンをまちおこしとして活用する取り組みです。ドローンの撮影ポイントが分かるドローンマップを町が作成し、ドローンファンの呼び込みを狙っています。

ただし、ドローンの飛行に必要な許可は必要ですので、それはパイロットが取得しなければいけません。

地元住民とのトラブルを避けるために、ドローン飛行に対して看板が設置されているのも、那賀町ならではの光景です。

もし、ドローンで人が呼べるのならば、ドローンを観光として活用できる画期的な取り組みといえます。

林業へのドローン活用

材運搬用のロープを渡すためのリードロープを、ドローンで渡してしまう実験を実施です。

香川県の業者が作成した特別なドローンで、糸のテンションを維持したまま飛行できたので、作業の手間を短縮するのに有望といわれています。

過疎地に住む高齢者へのドローン宅配サービス

ドライバー不足や時間とコストがかかる過疎地への配達を、ドローンで行う実験です。

パンや牛乳などを積んで、高度50メートル、距離500メートルを輸送しました。

離着陸以外は自動で航行し、これからの過疎地対策に期待されています。

全国に広がるドローン特区

国家戦略特区の募集は随時行われており、これからもドローン特区は増える可能性があります。

ドローンの発展や、特区での実験結果が推進すれば、その流れは止まることはありません。

ここまで紹介した区域以外でも、ドローン特区として規制緩和をしている地域を紹介します。

多くは、無線局の開設の簡易化などですが、ドローンの実力が証明されれば、全国にドローンの活用する地域が広まっていくはずです。

東京都あきるの市

電波法上の無線局免許の即日発行、大型ドローンでの緊急支援物資の搬送実験が行われています。

また、土砂災害発生時に、ドローンによる情報収集が可能な体勢を取れるような実験行われました。

愛知県

業者の実証実験で、特定の電波を使用する時、申請から免許発給までをスムーズにしています。

広島県今治市

ドローンの画像をより鮮明に送れる電波域の使用を、簡単に申請することを可能にしました。それにより、橋梁やダムなどの点検をドローンで正確に行えるように計画しています。

宮城県大郷町

国家戦略特区として「ドローン活用特区」の指定を目指し、一般社団法人日本ドローン活用推進機構(青森市)と連携協定を結んだ。

国内におけるドローン産業の中心地となり地域経済の活性化につなげていく考えだ。

このほど町や同機構、地域の農・商工・福祉団体、国などを会員・オブザーバーとする「大郷町ドローン活用特区研究会」を立ち上げた。

現在、国内のドローンのシェアは約80%が中国を中心とした海外メーカーとされる。

情報セキュリティー強化の流れから国産ドローンの需要が増加するとみて、町内に国産ドローン研究開発企業を誘致したい考えだ。

国家戦略特区に指定されると法律による規制が緩和され、飛行実証などがしやすくなり、国産ドローンの研究開発の効率化につながる。

町は研究会を6月まで月1回程度開く。

ドローン全般・活用事例・関連法・特区制度などについて学び、早期の申請・特区指定を目指す。

まとめ

いかがだったでしょうか?

国が取り組む国家戦竜としてのドローン特区がどのようなものか解説致しました。

・国家戦略特区の一つとしてドローン特区は存在し、ドローンの多方面への実用化に向けて取り組みが推進されている。

・現状は4つの市がドローン特区であるが特区指定に向けて動いている地域もあり今後の拡大の可能性がある。

今後ドローン特区の指定を目指す地域は増え、地域の課題解決策としてドローンを用いることが増えていき、ますますドローンから目を離すことができないでしょう。

それではまた。

おわりに

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参考になると思いますので、是非ご覧いただければと思います。

 

 

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